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【令和3年度改定】ADL維持等加算の補足解説【評価対象期間とは?】

ADL維持等加算について

こんにちは。当サイト管理人:優(@kaigokarayoku)です。
私は、新卒でイベント関連の企業→システム系の中小企業→損保系コールセンター→マッサージ業→現在は介護施設での専門職と、複数の未経験転職をしています。どの転職も納得のいくものでした。

また、働きながら専門学校に通い、資格を取って新たな職種に就くことも経験しています。現在は取得した資格を活用して、介護施設での専門職に就いています。

今回は、介護職在職中の方を対象とした内容です。

「ADL維持等加算」という加算についてはご存じでしょうか?おそらく、介護職在職中の方でも、加算の算定に携わる方でないと馴染みはないかと思います。

「ADL維持等加算」は、とにかくわかりにくい加算として算定の担当者は悩まされてきました。厚労省からの公式資料も説明不足、自治体の担当者も令和3年度改定にてんてこまいで質問の応答もとにかく遅く、ヘタしたら放置。

そんな中、私は粘り強く自治体や関係機関等に質問を重ねて得た回答をベースに、本加算のわかりにくい部分を補完できる内容をまとめました。令和3年9/29時点で、ADL維持等加算について、ここまでわかりやすく噛み砕いて記載されたWebページは存在していないと思います。(もしあれば教えてください。むしろ私がそこを参考にしたいです、、、)

加算自体の概要については、各自治体や厚労省のWebサイトに記載があるため、ある程度省略します。当サイトでは、その加算の解釈についての補助資料としてご覧頂ければ幸いです。

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ADL維持等加算自体のわかりやすい考え方

まず、ADL維持等加算の考え方を、時系列を加えて説明します。
例として、令和3年10月から加算開始と仮定してご説明します。

ADL維持等加算の概要をざっくりまとめた図を作成しましたので、まずはこちらをご覧ください。

ADL維持等加算の考え方

この画像が「ADL維持等加算のわかりにくい部分を少しわかりやすくする」画像です。

ただ、説明不足な部分もかなりありますので、以降は文章にてご説明します。

加算の算定には、12か月間の「評価対象期間」が必要

ADL維持等加算を令和3年の10月から算定するには、あなたの施設で行われるリハビリの結果を、12か月間分(令和2年10月~令和3年9月)見せてもらいます。
→この12か月間を、「評価対象期間」と言います。
→また、令和3年の10月からの12か月間を「算定期間」と言います。

評価対象期間中、1人のADLは「7か月間分しか影響しない」

サービス利用者1名に対して、[サービス開始月]と[開始月から7か月後]のADLを比較させてもらいます。7か月後のADLが維持・向上できているほど、または低下の幅が低いほど良いです。
→評価期間は12か月間ありますが、リハビリの効果を見るのは1人に対して7か月間だけです。

12か月の中で、サービス利用8か月目に入った人は評価終了

サービス利用8か月目に入った人は、令和3年10月からの加算開始に対するデータは取れているので、それ以降は令和3年10月より開始の加算には影響しません。
→あくまでも、「評価対象期間12か月間のうち、7か月間でどれだけADLの維持/向上ができたか」になります。

また、評価対象期間は12か月間あるので、評価対象期間の開始月(令和2年10月)以降の月にサービス利用開始する場合、令和3年3月末日までに利用開始した方までが評価対象者となります。

★令和3年10月加算開始予定の場合の最後の評価対象者

令和3年3月(初回のADL測定月)

令和3年9月(7か月目のADL測定月)

令和3年10月(加算開始)

評価対象期間開始月の翌月からサービス利用をした人は、その月から7か月間が評価対象

例えば、評価対象利用開始月の翌月「令和2年11月」にサービス利用を開始した人は、[令和2年11月]と、[令和3年5月]のADLを比較します。同じ調子で、令和2年11月にサービス利用開始した人は[令和2年12月]と[令和3年6月]のADLを比較します。
このように1か月ずつずらしていき、[令和3年3月サービス利用開始]→[令和3年9月で7か月目]の利用者が、令和3年10月に加算を取るADL維持等加算の最後の評価対象者になります。

評価対象期間のうち、7か月間サービスを利用した人は全て評価対象者

令和3年9月末日時点でサービス利用を中止された方でも、「評価対象期間に7か月間サービスを利用していた人」は、ADL維持等加算の評価対象になります。

例えば、令和3年1月利用開始→令和3年8月まで利用し、8月中にサービス利用を終了した方は8か月間サービスを利用しているので、令和3年1月と令和3年7月のADLを比較し、評価対象として扱う。

評価期間の途中からサービス利用をする人もいますが、[12か月間のうち、7か月間サービスを利用した人]だけを対象にします。
その結果、ADLの値がある程度維持されていれば、あなたの施設はしっかりとリハビリができている施設です。ご褒美としてその後12か月間は加算を算定していいですよ。」

という体制加算の扱いになります。

6月目にサービスの利用がなかった場合は、その時点でのサービス最終利用月のデータを提出

6月目にサービス利用がない、すでにサービス利用を終了しているといった場合、どのようなタイミングでADLデータを提出すればよいか?といった点で悩む方がいらっしゃると思います。

当加算算定要件・ロに次のような一文があります。

■利用者全員について、利用開始月と、当該月の翌月から起算して6月目(6月目にサービスの利用がない場合はサービスの利用があった最終月)において、バーセルインデックス(以下、BI)を適切に評価できる者がADL値を測定し、測定した日が属する月ごとに厚生労働省に提出していること。

上記の点について、厚労省への問い合わせの結果をまとめた下記の表に示します。
※尚、この表については評価対象期間を4月~翌年3月とし、翌年4月から加算算定開始とした場合の内容になります。

ADL維持等加算の評価対象期間の考え方の図
上記図表参照元:ケアの質の向上に向けた科学的介護情報システム(LIFE)利活用の手引き((外部)株式会社三菱総研ホームページ)71Pより

【利用者A】
利用開始月・・・4月
6月目・・・10月
結果・・・評価対象者

【利用者B】
利用開始月・・・7月
6月目・・・翌1月
結果・・・評価対象者

【利用者C】
利用開始月・・・4月
6月目・・・10月
概要・・・6月目にBIの提出がある。途中2ヶ月サービス利用がないが、評価対象期間全てのサービス利用月を合計すると6か月を超える(7か月以上サービス利用している)ため、利得計算の対象となる。
結果・・・評価対象者

【利用者D】
利用開始月・・・4月
6月目・・・10月
概要・・・6月目にBIの提出がある。初月と6月目までしかサービス利用がないが、評価対象期間全てのサービス利用月を合計すると6か月を超える(7か月以上サービス利用している)ため、利得計算の対象となる。
結果・・・評価対象者

【利用者E】
利用開始月・・・4月
6月目・・・10月
概要・・・6月目にBIの提出がないため、利得計算の対象とならない。
結果・・・評価対象者にはならない

【利用者F】
利用開始月・・・4月
6月目・・・10月
概要・・・6月目にBIの提出があるが、評価対象期間中のサービス利用が6か月を超えていないため、評価対象者にならない。
結果・・・評価対象者にはならない

【利用者G】
利用開始月・・・6月
6月目・・・12月
概要・・・6月目にBIの提出がなく、評価対象期間中のサービス利用が6か月を超えていないため、評価対象者にならない。
結果・・・評価対象者にはならない

【利用者H】
利用開始月・・・6月
6月目・・・12月
概要・・・6月目にBIの提出がなく、評価対象期間中のサービス利用が6か月を超えていないため、評価対象者にならない。
結果・・・評価対象者にはならない

【利用者I】
利用開始月・・・12月
6月目・・・評価対象期間である翌3月を超えた翌6月
概要・・・6月目が評価対象期間を超えているため、提出不可能のため、評価対象者にならない。
結果・・・評価対象者にはならない

【利用者J】
利用開始月・・・12月
6月目・・・評価対象期間である翌3月を超えた翌6月
概要・・・6月目が評価対象期間を超えているため、提出不可能のため、評価対象者にならない。ただし、サービス利用終了が確定しているため、ADLの提出は必要。
結果・・・評価対象者にはならない

まとめ

上記までの説明をご覧いただいた上で、再度下記の画像をご覧頂くと、いかがでしょうか?

ADL維持等加算の考え方

めちゃくちゃわかりにくいADL維持等加算の考え方が、少しだけわかりやすくなったような気がしませんか?笑

もしもわからない点やさらに補足などをご希望の場合は、お問い合わせフォームにていつでもご相談ください!さらにわかりやすくなるよう、記事を更新していきます!

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